肩こりは女性が訴える症状の第一位といわれています(平成22年、国民生活基礎調査より)。
肩コリは、本態性(原発性)、症候性、心因性のものに大別されます。
本態性とは基礎疾患がみあたらないものを指すが、これらを引き起こす因子として、不良姿勢、運動不足による筋力低下、不適切な運動、過労、寒冷、ストレス、加齢などが上げられる。
症候性のものは、様々な身体疾患に起因する。中でも、頚椎疾患、肩関節の機能障害、これらの周辺の筋群の異常によるものが多い。
頚椎疾患によるものは頚椎症、椎間板変性、椎間関節症、環軸椎亜脱臼、環軸関節変形性関節症、後縦靭帯骨化症、頚椎捻挫、炎症性疾患、腫瘍など。肩関節疾患によるものは肩関節周囲炎、肩腱板損傷がある。その他、内壁反射によるもの、眼科疾患によるものもある。
心因性のものは精神疾患由来のものだけでなく、不安や緊張による筋緊張が、後頚部筋群の緊張を招来することも多い。
整体院で対象となる肩こりは、本態性が最も多い。中には、肩疾患によるもの、頚椎疾患の軽度のもの、心因性のストレスによるものもみられる。